先日、知人から隣地との境界の相談がありました。
隣地の建物を建てる方から「資金がないので境界に壁を作らない。」という連絡を受けたそうです。
知人はそんなことできるの?(隣地境界に仕切り壁を作らないなんてことできるの?普通は作るものでしょ?)と不満をもっていました。ちなみに、その知人の土地は更地です。今後、建物を作るかもとのこと。
その知人は、隣地との境界にブロック塀や柵などを設けている建物が多いので、壁を作るのは当たり前だと考えていたようです。
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知人:「普通、境界に壁を作るのは当たり前でしょ。家を建てるときの見積りに入っているでしょ?」
知人:「お金がないとか言うのは納得できないんだけど?」
私:「気持ちはわからないでもないけど…」
私:「隣の土地は所有者が違うので、資金がないと言われたら仕方がないと思うよ。プライバシーの問題もあるけど、オープン外構っていう考えもあるからね。必ずブロックやフェンスで壁を作らないといけない決まりはないよ。」
私:「壁作成の資金を折半して、境界の中心に塀を作ることもあるけど…」
私:「後々のこと考えると、あまりお勧めしないね。」
知人:「どうして?」
私:「資金を折半して境界の中心に壁を作成すると、両方に所有権が発生するからね。」
私:「相手の所有権も発生すると、相手の意向も踏まえて壁を作成しなきゃいけないし、壁を補修したり、壊す時も相手の承諾が必要になる。お隣さんとの関係が良好ならいいけど、今後どうなるかわからないし。」
知人:「…」
知人:「そっか。所有権とか言われたら、そうだよね。」
知人:「相談してよかったよ。ありがとう。」
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結論として、資金的に余裕があるなら、壁は自分の土地に建てたほうがよいです。
家を建てた後も補修などで相手の土地に入って工事をしないといけない場合があります。
隣地の方とは長いお付き合いになるので、仲良くしていきましょう。