賃貸不動産(アパート・マンション・戸建)を借りるときは、火災保険への加入が、ほぼ必須になっています。
そのため、賃貸借契約を行うと同時に「火災保険」に加入します。
同時ではなくとも、入居までには火災保険に加入している状態になっているはずです。
火災保険の内容
火災保険という名前の保険ですが、実際は火災だけでなく、いろいろな補償がついています。
特に「家財補償」「借家人賠償補償」は、賃貸不動産を借りている賃借人にとっては、とても助かる補償内容となっています。
もし、「家財補償」「借家人賠償」がついてない火災保険であれば、その補償が付いている保険に加入することをお勧めします。
火災保険の補償がおりた例
保険が適用できるかどうかは、その時々の状況によります。
その事故が保険適用条件にあっているかを、保険会社が審査します。
その都度、保険会社に確認をお願いします。
賃貸不動産の退去時の事故
退去の際、次の引っ越し先への荷物をまとめます。
荷物をまとめているため、部屋が足の踏み場がない状態になる方もいらっしゃると思います。
そんな中、事件が起きたようです。
賃借人がベランダの物干し竿を部屋に入れた際に、足元の確認を怠って、転んでしまい、手にもっていた物干し竿を、壁に突き刺してしまったそうです。(壁の材質は石膏ボードです。)
慌てて、賃貸管理会社に(私に)連絡がありました。
私は「保険会社に連絡して、事情を説明してください。」とお伝えしました。
その後、保険会社から連絡があり、その事故に対して、保険金がおりることになりました。
補修費は、当時のお見積りで5~6万円ほどだったと記憶しています。
保険に加入していなければ、原状回復費用として、壁の補修費を、自腹で払うことになっていたはずです。
台風による家財の被害
暴風域に入った状況で、賃貸不動産の入居者から連絡が入りました。
床上浸水しているとの連絡です。
賃貸不動産の管理会社でも、さすがに暴風域に入ったなかで、現地確認はできません。
暴風域を抜けた後に、現地確認をしてきました。
現地確認をすると、マットレスとPC、その周辺機器(外付けHD)がダメになっていました。
保険適用の範囲がわからないので、念のため保険会社に問い合わせすると、家財は補償対象ということでした。
PCなどは高価ですので、補償対象とならなかったら、賃借人にとって大きな痛手だったと思います。
保険会社に提出する資料
保険会社に提出する資料は、私の経験では下の3点です。
それ以外の資料も提出をお願いされる可能性はあります。
保険会社に必要資料を確認しておき、事前に提出する資料を準備をしておきましょう。
【提出資料】
- 事故状況の報告書(保険会社に事故があったことを連絡すると、保険会社から事故状況を記載する用紙が送られてきます。)
- 対象個所を直すお見積り(すでに直してしまっている場合は「領収証」)
- 対象個所の画像
※注意※ 火災保険の更新忘れ
ときどき、賃貸管理・建物管理の業務の中で、賃借人が保険の更新を忘れてしまって、とても後悔をしている姿を目にします。(対応する私も心を痛めます。)
火災保険の保険期間は様々ですが、ほとんどが1年~2年です。
当たり前ですが、保険の更新を忘れると、保険の適用はできません。
何かしらの事案が起きたとき、自腹で費用負担をしなければいけなくなります。
私の経験では、事故が起きた場合、保険料より大きな出費が発生しています。
火災保険は万が一のさいに、賃借人の強い味方になってくれます。
賃貸借契約の更新の際には、忘れずに火災保険の更新もお願いします。
那覇市の不動産屋「合同会社ピエス」からのコメント
コメント
今の火災保険は、火災はもちろんですが、その他の補償も多くついています。上に挙げた「家財補償」「借家人賠償」だけでなく、盗難やストーカー被害などといった補償も付いている保険があります。保険の内容に、びっくりしますよね。
ピエスでは賃貸借契約の更新の際に、貸主と借主で更新同意書を取り交わしています。その際に、賃借人様が火災保険の更新を忘れていないかチェックしています。賃貸管理・建物管理の業務をしていると、火災保険の更新さえしておけば、こんなに多くの出費をしなくて済んだのに(かもしれないのに)という場面に遭遇します。通常、賃貸不動産の管理会社は、賃借人の保険更新状況までは、チェックしません。自己責任となりますので、くれぐれも、保険の更新は忘れずに行いましょう。