宅地建物取引士は賃貸や売買の不動産取引き事前説明として重要事項説明を行います。その重要事項説明では「賃貸」「売買」の対象となる「土地」「建物」が「造成宅地防災区域」「土砂災害警戒区域」「津波災害警戒区域」の指定区域内か区域外かの説明が義務付けられています。そして、2020年8月には国土交通省より「水害ハザードマップ」の説明も義務付けられました。
近年、日本各地で大規模な災害が多くなったため、不動産を決める条件に水害を考える方が増えてきています。
そこで、合同会社ピエスは那覇市寄宮にある不動産会社といこともあり、寄宮の「造成宅地防災区域」「土砂災害警戒区域」「津波災害警戒区域」の指定状況を調べてみました。
結論からいうと、執筆時点では「造成宅地防災区域」「土砂災害警戒区域」「津波災害警戒区域」の指定はありませんでした。(※記事の執筆は2022/05/31となります。最新情報は沖縄県HPや那覇市HPを参照してください。)
造成宅地防災区域
沖縄県HPより現在のところ沖縄県内に造成宅地防災区域の指定はありません。よって、沖縄県内に指定区域がなので、那覇市寄宮にも造成宅地防災区域の指定区域はないということになります。
沖縄県のHP(宅地耐震化推進事業について)のQ&Aにて下の情報が載っています。最新情報については沖縄県HPをご参照ください。
Q 現在沖縄県内に、「宅地造成工事規制区域」や「造成宅地防災区域」の指定はありますか?
A 宅地造成工事規制区域」又は「造成宅地防災区域」のどちらも当面は指定の予定はありません。指定に際してはホームページにおいて公表する予定です。
宅地耐震化推進事業について/沖縄県

土砂災害警戒区域
沖縄県のHPより那覇市寄宮の土砂災害警戒区域の指定はありませんでした。
土砂災害警戒区域指定状況(那覇市、「土石流」「地すべり」指定箇所一覧)
ちなみに、那覇市には那覇市防災マップ「なはMAP」というものがあります。なはMAPでの「土砂災害警戒区域」「土砂災害危険個所」の結果は下の通りです。
住所が寄宮ではないですが、大石公園の一部に指定された区域が表示されています。大石公園は寄宮から近いことや公園で祭りなどもあるため、寄宮在住の方は一度は訪れたことがあると思います。(大雨・洪水)「警報」「注意報」が発令された後は気を付けたほうがよい場所かもしれません。

津波災害警戒区域
那覇市寄宮に津波災害警戒区域の指定はありません。
沖縄県の那覇市の津波災害警戒区域は下のリンクから見ることができます。那覇市寄宮は位置図「24-13」です。
那覇市、浦添市/沖縄県ー那覇市における津波災害警戒区域は次のとおりです。(平成30年3月27日指定)
下の画像はリンク先(沖縄県HP)にあるPDFを画像として保存、貼り付けしています。


那覇市寄宮を赤く囲ってみました。「24-13」の地図の右側も寄宮ですが地図がありません。

「なはMAP」でも同様に「津波浸水予想図」「津波災害警戒区域」の指定がないのが確認できます。

避難所
最後に那覇市寄宮地域の避難所を「なはMAP」に表示させてみました。

画像からはわかりずらいと思いますので、下に避難場所を記載します。
広域避難場所
- 近くにありません。
指定緊急避難場所
- 真和志小学校(運動場)
- 寄宮中学校(運動場)
- 神原中学校(運動場)
- 神原小学校(運動場)
- 与儀公園
指定避難所
- 真和志小学校
- 寄宮中学校
- 沖縄県立看護大学
- 神原中学校
- 神原小学校
- 神原幼稚園
自主避難所
- 中央公民館(那覇市立中央図書館)
寄宮は災害に強い地域?
今回、寄宮の災害区域を調べてみた結果、寄宮は「造成宅地防災区域」「土砂災害警戒区域」「津波災害警戒区域」の指定区域外でした。そのことから、寄宮は比較的安心して住める地域だということがわかります。
しかし、公開されている情報は一定の基準(想定内)の情報です。想定外という言葉がある通り、いつ想定以上の災害が起きるかわかりません。指定区域がないから安心だと考えるのではなく、常に防災意識をもつことは重要だと思います。
那覇市のハザードマップもありますので、ぜひ一度は目を通すことをお勧めします。
この記事へのコメントはありません。